お客様が来店され初回の方には30分~1時間くらい時間をかけて丁寧にカウンセリングするのですが、この時相手の希望を聞くだけでなく『自分が何をどこまでできるのか』じっくり説明してください。
そしてこのやりとりの中で相手の期待値をこちらのサービス内容をすり合わせていきます。
◯出来ること
◯出来ないこと
を伝わるよう話していきます。
最近思うのが求人の場合も入客と一緒で
カウンセリング = 面接
だと思っています。
例えば僕の場合入客はもうほとんどしていませんが、求人業務は今もしています。
その際、面接ではカウンセリングと同じように
◯うちで出来ること
◯うちで出来ないこと
を伝わるように話しています。
「説明したくとも時間内で全部は説明できなくないですか?」
↑このような質問を受けることがあります。
その通りで全部は確かに説明できません。1時間で全てを話すのは無理です。
僕の場合、お店のことを全て話すのは3時間の面接でも無理ですし相手も受け入れられないでしょう。
じゃあどうするかというと優先順位を作って優先度の高いものから話していくようにしています。
例えば面接なら
1.給与のこと
2.福利厚生のこと
3.人間関係のこと
だいたいこの3つを1から順に話します。
もちろん相手に
「何が1番知りたいですか?」と聞いて
『会社の社員旅行の行き先について知りたいんですが…』
などと言われればそれについて丁寧にお伝えします。
相手が1番気になっていることですからね。
ですが僕の経験上あまりこう言った質問はないです。
ほとんどが先ほどの3項目。お金、休み、店の裏側はどんなものなのか、というものです。
僕が仮にサロンに面接を希望したとしても、
"社員旅行はどこ行くんですか?"
という質問はしないと思います。
なぜなら旅行の行き先に関して、優先順位が低いからです。
つまり最悪、ここは別に想像と違ってていい…。(もちろん伝える余裕があるなら伝えるべき)
ですが相手の優先順位の1番が ” 給与 ”であるならばここは絶対ズレではダメなのです。
例えばあるスタッフを面接していて
「どうしても夕方には上がりたい」
というスタッフがいました。
それを聞いて僕の中では
(これがこの方のもっとも優先したいことなんだな…)
と感じその方に
” うちはやり方によっては夕方に上がることができる ”
とお伝えし納得していただけたので受け入れをしました。
これが例えば
「毎月4日の連休が欲しい」
という内容だったりしたらお断りしています、うちで叶えられないからです。
施術で例えるなら
「全くダメージを出さないでストレートをかけて欲しい」
↑これなら断ります。
うちで叶えられません。
ですが
「前髪だけ緩めでストレートかけ欲しい」
これなら受け入れをします、うちで叶えられるからです。
必ずデメリットを伝える
何も問題なく叶えられるならいいですが要望を受け入れる際、
デメリットが発生する際はそれに対しての予想を伝えるべきです。
例えば
「夕方には上がれるとは思いますけどその分入客が少なくなる可能性がありますが平気ですか?」
こんなイメージです。
施術で言えば
「前髪だけ緩めには出来ますがその分すぐクセが気になってくると思いますが平気ですか?」
こんなイメージですね。
*理想はここに理由も追加できると相手は納得しやすい。
ここで相手の反応を見ます。
●願いを聞いてくれた、その分叶わないことがあるのは仕方ないだろう
と思える人と
●願いを聞いてくれたけど叶わないことがあるのは不服。
という全部叶うと思ってる人
こうゆう部分も確認しておくと相手に対してどんな対応がベストかがわかります。
私が面接する時はうちで叶えられそうだなと思う場合のみ採用しています。
叶えられない場合は、叶えられないことをお伝えしそれでも納得される場合のみ採用しています。
これはカウンセリングでも同じです。叶えられないなら丁寧にそれをお伝えする。
大切なのでもう一度言いますが
◯うちで出来ること
◯うちで出来ないこと
を伝わるように話す。
叶えられないこともお伝えした上で納得された場合のみ施術する。
納得されないようならカウンセリングや面接でお金等はいただいてませんので
丁寧にお断りすればいいだけのこと。皆さんに無理矢理でもやってくれとは伝えてないはずです。
◯出来ないことをできると言ったり
◯相手の期待値を読み違えたり
すると誤解が生じ、信用をなくし、決裂やクレームに通じてしまいます。
うちは集客も求人も困ることないぐらいきているので
このようにひと手間をかけて選び直すことができます。
これ今の美容業界ではかなり恵まれた話です。
お客様をお断りするとき
上記を踏まえた上でお客様をやむ終えない事情でお断りする際の考え方です。
お断りするときに大切なのは知識、そして伝える能力です。
これがあるないではお客様に対しての対応、発言、提案すべてが変わってきます。
◯知識を持っていて伝える能力が高い人
◯知識が乏しく伝える能力が低い人
ではお客様の納得具合が違います。
前者は
「これだけわかりやすく知識が豊富な専門家が言うならやめとこう」
となるのに対し、
後者は
「あなたが勉強不足でし施術する自信がないだけじゃないの?」
となるわけです。
僕の経験上10人に1人ぐらいは僕らより知識を持ってます。
専門用語なども平気で知ってます。
大抵そうゆう人は髪に悩んでるので己で調べまくってる人が多いです。
そうゆう人が相手だと、よりこちらが専門的で深い知識を持ってないと相手も納得しないし誘導することができません。
今情報過多な時代なので、
わからない部分
自分に不透明な部分
がある場合は調べましょう。
ぜひ参考にしてください。
入り口でしっかり選びトラブルがないように
集客でも求人でもサロンで大切なのは
『入り口でズレがないように選ぶ』
という作業をすることです。
人には誰にでも期待があります。
その期待に対して応える事ができればクレームは激減しますし仕事もスムーズにいきます。
うまくいってない人は全てきた方を受け入れようとします。
ですがこれがトラブルを招く原因にもなります。
トラブルをなくすためには必ずこちらから"選ぶ"ということをしなくてはなりません。
僕で言うなら面接の1時間、もっと言えば試用期間です。
皆さんで言うならカウンセリング。
カウンセリングでは1時間ぐらいかけてもらっていると思いますが
「時間かかってしまった…」
⤴️このように言う方が稀にいます。
これは
『時間がかかってしまう』
ではなく
『時間をかけてる』
のですから別に問題ありません。
むしろカウンセリングでは相手の希望を聞くだけでなく、うちがどこまでできるのかじっくり説明する時間を設けているのです。
なのでワザと時間をかけてるんですね。
●カウンセリングでは相手の期待に対してうちのサービスで応えられるかを確認してください。
相手の期待がどこにあるかのかをカウンセリングで分析。
・髪が治ることに対しての期待なのか?
・クセが治ることに対しての期待なのか?
・早期に改善することに対しての期待なのか?
他、さまざまです。
●面接でも相手の期待に対してうちのサービスで応えられるかを確認しています。
相手の期待がどこにあるかを面接で分析。
◯労働時間に対しての期待なのか?
◯給与に対しての期待なのか?
◯人間関係に対しての期待なのか?
他、さまざまです。
これを聞いた上で相手の期待にお応えできそうなら採用していく。
その上でこちらが
できること/できないこと
をしっかりお知らせする、理解してもらう。
"伝える"
だけで終わるのではなく
"伝わる"
まで話す。
こんなイメージです。
一般的なサロンは求人が来たら面接も対してせずに、すぐに採用をしてしまいます。
なぜなら人を呼べないからです。
一般的なサロンはお客様が来たらカウンセリングも対してせず、すぐに施術をしてしまいます。
なぜならカウンセリングする時間を与えてもらえないからです。
例えば僕の場合は誰でもかれでもスタッフを雇いません。
むしろ試用期間まで設けて合わないようならこっちから
「他で働いてください」
とお願いしています。
なぜここまでするか?
それは
『互いに不幸になる』
からです。
良く他の方から普通の経営じゃないと言われますがあえて普通にしてないんです。
なぜなら普通にやれば潰れる業界だから。
普通にやれば経営として生命を絶たれるから。
僕は普通に美容師をしてきて約6年でそれに気付きました。
あえて本音を言うなら
「普通にやったなら絶対終わるな…」
こう考えて300件以上のサロンを調査。
全国に足を運んで普通じゃないサロンばかりを意図的に見てきました。
そこで1番分かったことはカウンセリングでも面接でもキチンと期待してたものに応えれるかを確認しないと後々必ずズレが生じると言うことです。
人間関係には必ずズレが生じる瞬間がある
人と人のやりとりには少なからずズレが生じると思ってます。
なぜなら各々でもっている価値観、理解度が違うからです。
このズレが小さければ、人は気になりません。
でも大きいと問題になり負の感情が出てきます。
こうなるとリピートもしないし離職にも繋がってしまう。
全国の新規再来率は25%以下です。
100人施術して70人以上のお客様がもう来ないのです。
全国のサロン離職率は50%以上です。
100人勤めて1年以内にスタッフ50人が辞めていきます。
ちなみに10年だと90人辞めるそうです。
このズレをいかになくせるか?
面接でもカウンセリングでも時間をかけて選ぶだけで、かなりズレをなくせます。
これをしてるからうちはリピート90%なんです。
これをしてるから僕から
「辞めてくれ」
はあってもスタッフから
「辞めたい」
は今のところありません。
来た人全員に
そのまま売らない。
来た人全員をそのまま雇用しない。
期待と大きくズレない。
入り口の段階で出来なければ丁寧に謝る。
「申し訳ございません」
「うちではできません」
と。
お客様から2万円近くのお金と3時間ほどの時間
を頂くわけです。
スタッフからは情熱や意欲、人生の約3分の1もの時間
を頂くわけです。
丁寧に丁寧に。
誰にでも売らない、提供しない、届けない、必要としている人に届ける。
こんな考え方です。
どんなズレがあるか学ぶ
「過去に通ったサロンでもう少しこうして欲しかったと思う事があったら教えてください」
⤴️カウンセリングでこのような質問があると思います。
なぜこれを用意しているか?
それは実際に期待してたものとサービスを受けた時のズレを知るためです。
まずそのズレを知る事でうちでのズレをなくせます。
またズレを生で聞く事で自分の認識が広がるからです。
(こうゆうのを嫌がる人がいるんだ…)
(こうゆうことに期待するんだ…)
(こうゆう事でズレが生じるんだ…)
こうやって実際にお客様から聞く事で認識が広がり経験が増します。
ぜひ参考に^^