結論から言うと
メニューを3つに絞るのは
専門性を高めるためです。
人はラーメンを食べるなら
普通のラーメン屋の味噌ラーメン
より
味噌ラーメン専門店の味噌ラーメン
が食べたいのです。
それなのに美容室経営者は
メニューを絞れません。
なぜか?
自信がないのと欲張る気持ちがあるからです。
「メニュー多い方がお客様を拾える」
「アップを拾えば利益になる」
こんなところでしょうか?
ただメニューが多いことで
スタッフに様々な弊害が起きるのです。
メニューが多いことによる様々な弊害
1、スタッフの習得量の増加
メニューが多ければ覚えることが増えます。
下記をご覧ください。
↑決して誹謗中傷したいのでなく議題の資料としてあげているだけです
よく見る一般的な美容室のメニューです。
メニューが多すぎるんです。
・オッジィオットTR
・3STEPトリートメント
・TOKIOトリートメント
・高濃度炭酸泉スパ付3stepTR
一部を切り取っていますが他の
トリートメントもメニューにありました。
トリートメントだけで5種類です。
*カラーも3種類もある様子
これスタッフは覚える際どうでしょうか?
・うちのように1種類
・上記のように5種類
後者の方が工程、成分、作用
全てにおいて覚えることが増えます。
覚えることが増えれば
・ミスが増え指摘も増える
・覚えることが多いためデビューが遅くなる
・単純に疲れる
わけです。
2、お客様に対して違いを説明する必要がある
上記の例でふたたび説明しましょう。
「オッジィオットTRとTOKIOトリートメントの違いは何ですか?」
「高濃度炭酸泉スパは3STEPトリートメント以外につけれないんですか?」
当然このような質問も
お客様からくるでしょう。
美容業界に従事している私が思うのですから
失礼ながら素人のお客様が思うのは必然です。
実際、どう説明しているのか不明ですが
メニューに数千円の違いがあるため
10秒、20秒で説明できる話ではない
ことが推測できます。
下手したら人によっては
5分程かかるのではないでしょうか?
ここにカラー剤の違いを説明したら
もう5分+されます。
しかも薬剤の話は理解させるのに
非常に説明力が必要です。
5分説明して
「何言っているかわからない」
と言うこともあるでしょう。
メニューを減らすことで
こういったことも防げるのです。
3、工数の増加
私が勤めてた時、工数が多くスタッフの
労働が多すぎるを問題視していました。
工数=あることをするための時間や仕事量
です。
例えば補充をする時のことを
AとBで考えていきましょう。
補充する際は
” ボトルをキレイに洗って詰める ”
わけです。
A=1本洗って詰める=1分
B=5本洗って詰める=5分
仮に毎日洗って詰めるとしたら
A=1分×30日=30分
B=5分×30日=2時間半
なわけです。
これを年間で考えると
A=30分×12月=6時間
B=150分×12月=30時間
です。
細かいと思うかもしれません。
ただこういった一つ一つことが
スタッフの負担を減らすのです。
私が勤めていた時のサロンは
20本ぐらい補充がありました。
私自身、過去の経験によって
時間の大切さを痛感しているのです。
何でもできる=何でもできない
メニューが多いサロンは
何でもできる美容室です。
ただ思うんですが
” 何でもできる屋 ”
と言う店は
” 何にもできない屋 ”
だと思っています。
ちょっと語弊がありそうなので
”何も得意なものがない屋”
とでも言っておきましょう。
メニューが多ければお会計の計算も
複雑になります。
暗算ぐらいの計算ですめば
電卓を叩く工数も減るわけです。
「いつでも対応できるように
アップの練習もたまにはしてください」
↑スタイリストになって
こんなこと言われたくなくないですか?
私が勤めていたサロンは朝9時オープン。
「明日、早朝のお客様がいるから
出勤7時半ね・・・」
これ平然と上司から言われていた言葉です。
朝早く来てアップのピンを
渡すために出勤させられる。
手当はつかない。
『何のための営業時間なの?』
『対応する人だけ出勤すれば良くない?』
『ピンぐらい自分で取れないのかな?』
こう思ってしまう気持ちも
でるのは自然な事なのではないでしょうか?
メニューを絞った理由は
アナタの負担を減らし利益を最大化させ
給与に還元するためです。
ぜひ参考にしてください。